Komazawa House
2024
HMW reconnect furniture and architecture as a continuous system for living?

Komazawa House

practice

Residence Renovation

戦後、西洋の家具文化が日本の暮らしに浸透して以降、家具は空間に置かれる対象として、住宅はそれを受け止める器として捉えられてきた。その結果、両者の距離は次第に開き、建築が先にあり、家具が後から添えられる関係が当たり前となった。一方、畳や建具を基盤としてきた日本の住まいでは、家具と建築は用途や寸法、身体感覚において密接に結びついていた。本計画は、こうした関係性を現代の住宅において、もう一度つなぎ留められないかという問いから始まった。

クライアントは、東京で無垢材の家具を扱う会社を営む。プロダクトとしての家具制作にとどまらず、空間や暮らしに応じたカスタムメードの家具造作を通して、暮らしと家具の関係性を提案してきた存在である。家具を単体のプロダクトとして完結させるのではなく、空間や生活の文脈に接続していく姿勢は、建築と家具の関係を改めて問い直す本計画の出発点となった。

計画対象は、住宅街に佇む築二十年のRC壁式住宅である。前オーナーが残したテラコッタタイルやFIX窓、ブラケット照明といったエレメントを受け継ぎながら、白い三層の住宅を「重箱」に見立て、無垢の家具のための舞台として再構成した。界壁の整理によって家族それぞれの居場所をつくり、タイル、モルタル、ガラス、金属といった多様な素材を重ねることで、無垢の家具が際立ち、暮らし方に繋がる土台を整えた。本プロジェクトから生まれた特注ソファは、かつての畳文化へのオマージュとして、H350の低座な設えとなっている。